南京大学のお爺さん

私は今南京大学にいます。TOEFL試験をきっかけに、週末に南京へ行くのが定番のようになっています。

キャンパス内で写真を撮っていた時、知らない老人が話しかけてきました。それぞれ自己紹介してみると、老人はこの画稿の元物理学者と分かりました。私が経済専門だというと、相経済のころを話し始めたました。このところの不況について、楽観しているようでした。お爺さんは計画経済時代の想い出を私に話しました。おまけにマオを批判し、今の体制を肯定する態度でした。

そして、外国語への理解の必要性を主張しました。若いうちから外国語に慣れておくべきだと言いました。自分を例に、中学時代にフランス語、高校時代に英語、大学時代にロシア語をそれぞれ勉強したが、今フランス語と英語しか覚えていないことを教えてくれました。勿論、こういう場合、自分は英語と日本語ができるとアピールしたかったのですが、空気が読めなさすぎると思い、話しませんでした。

最後、「今の国は素晴らしい、君たち若者は、いい時代に生きている」と励まされました。そこまで言われると、少し悲しい感じがしました。私が国を捨てているのはさておき、南京大学の「エリート」、「勝ち組」たちからも「アメリカとドイツのどっちにしようか」という風な雑談が聞かれます。この国では深刻的な人材流出が起きています。

アクセントでこのお爺さんも上海人かと思って訊いたら、本当に上海人だったと分かりました。フランス租界で育ったと云っていました。彼は私と同じく、世界各国により作られ、運営されていた上海を認めているようでした。ですが、その上海はもはや歴史になり、体験者たちも僅かしかいなくなりました。とても残念だと思います。

平成28年3月27日

南京

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