「残穢」を観た感想(ネタバレ有り)


イメージ的に、今世紀に入り、日本のホラー映画はつまらなくなりました。個人的に、西暦1998年の「リング」でピークに達していただろうと思います。中学時代に一度観たら、その後数日間、夜、あまり独りでトイレへ行きたくなくなるまでの事態になっていました。今世紀のも何本か観ましたが、正直に言うと大体適当に作った物だと思います。然し(しかし)、今回観た「残穢」は違います。

映画の冒頭で、主人公「私」は独白しました。自分が怪談作家と言い出した時は、私は思わず「安っぽい」と呟きました。でも、この後に、良いドラマによく出演している滝藤賢一さんが現れ、且つ画質も適当な物と違うので(何故か分かりませんが、予算が低い映画はDVっぽい質感があり、まともな映画ならフィルム的な感じがあります。)、「もしかして面白いかも」と思いました。

剥がしが進んで、部屋で遭った奇妙な現象(変な音)について、もう1人のキャラの久保さんが調査を始めました。彼女の部屋だけではなく、同じマンションの住民たち、他の何人も奇妙な事に遭ってしまった事が分かりました。調査によって事情は複雑になり、「私」と久保さんが合流して一緒に調査する事になりました。「半端じゃないな、これは」と思った私は、この時から興味津々で真面目に観始めました。

近所の住民達(たち)を訊ねる事から始め、マンションの隣の住民、この辺りに詳しい昔から住んできた住民など様々な人から話を聞き、マンションの土地の歴史が徐々に明らかになってきました。そして、ある時期にこの場所で起こっていた異常な出来事も視聴者に語られました。時代も十年前、二十年前、バブル時期…最後は明治まで遡って行きました。ホラー映画としてとても壮大な展開だと思います。

「手繰って行けば根っこは同じ」、これはこの作品のコアだと思います。一見何の関係も無い事件は、深く調べたら何と源は同じでした。ホラー映画より、この映画の推理的な部分の方(ほう)が余程(よほど)面白いかもしれません。

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