メリル・リンチ内部座談会の感想

先日(7日)、日本橋駅周辺に日本法人を置くメリル・リンチの内部イベントに参加してみた。正直に言うと、そのきっかけは胡散臭いものだった。情報源はうちの先輩なのだが、その先輩も早稲田の人に頼まれたらしいのだ。でも、担当の社員さんは慶應出身だった。全く関係がない繋がりだった。とは言え、ググってみたら一応まともな会社であることを分かったので行ってみることにした。

現場に到着したら、緊張してしまって、ネクタイを上手く結べず、慌てて何度も結び直していた。いつもは距離を置いている中国人でも良いから、知り合いと合流したかった。しかし、知り合いらしき者は1人でも見当たらなかった。LINEで一緒に応募した中国人の知り合いに声を掛けたら、彼は明日の会への参加だった。だから、始終私は1人のままだった。正直に言うと、若干寂しかった。

知り合いが居なかったとは言え、同じ学校の人は圧倒的に多かった。そもそも、出席した人は東大と慶應の人しか無かった。会社側は明確に言及していないが、特定の学校だけを対象に採用活動を行っていることは明らかだ。専門なんてあまり問われないし。実際先輩社員に聞いても、語学以外、勉強した知識を活かしたことがほとんどないと言われた。やはり、大学がフィルターのように機能しただけではあるまいかと私は思う。この事実に気付き、底辺高校から這い上がってきた私は怯えて震えた。恐らく業界として、全体的にこのような感じなのかもしれない。転職してきた先輩の話によると、この会社は東大の卒業生が多いが、JPモルガンには慶應の方が多いという。

最近まで、私の投資銀行へ対するイメージはほとんど「マージンコール」という映画から受けた物なので、理系・数学に得意な人が投資銀行に求められると思った。しかし、投資銀行でも様々な部門があるため、必ずしも理系科目が得意ではなければならない訳ではない。寧ろ、会社全体で見ると、文系の方が多い。例えば、司会の社員さんは法学部出身だった。数学にそんなに得意ではない私でも投資銀行で活躍できる可能性があることを知った途端、私は投資銀行に傾倒した。理由は極めて簡単だ。激務でありながら、給料は普通の新卒の2倍以上になる。案件ボーナスによると3倍、4倍を貰える年もある。先輩曰く、「入社して金銭感覚が麻痺してしまった」。これほど稼ぐなら本当に突然リストラされても文句がない。リストラどころか、その前に転職してしまうケースの方が普通らしい。色んな意味でなんと恐ろしい業界なのだ。

唯一強調されたスキルはチームワークに対する協調性だった。ところが、絶望的なことに私は今までチームワークが上手くできた経験は一度もないので、大変困る。学部時代、中国人と組んで共同課題をする時、決まって誰かと喧嘩して破局を迎えた。日本でバイトする時も、全ての職場に於いて周りに溶け込めず、上司や先輩の人に言い返したりしていた。このような、致命的な人格欠陥が人事に知られたら恐らくどこにも雇われないかもしれない。では、どうすれば良いだろうか。取り敢えず、明るい協調性高い人(=陽キャラ)を装うことにしたい。入社してからまた解決策を練ろうと思う。

帰る時、私は現場で出会ったただ1人の中国人に話を掛けた(皆さんは名札を付けていた)。軽く挨拶したら、「あなたは中国出身でしょう?」を言われた。珍しく中国人に見破られた。私はニヤニヤしながら「そうそう、日本語が訛っていますね」と自白した。聞いてみたら、彼はバリバリな学部生だった。とても有能な人に違いないと思うが、自分の所属大学院を話した途端、相手されなくなった。私を後にして、何も言わずにエレベータに向かった。雰囲気が冷たかった。私が中国出身なのに日本名を乗ってズルいと思われたからか。大学院を利用して学歴ロンダするご都合な人だと思われたからか。それともただ彼の性格(キャラ)なのか。もしかしたら、私と同じように中国人が嫌いかもしれない。このつまらないことについて悩みながら帰路についた。

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