来年1月の外国人政策の基本方針の取りまとめに向けて、高市内閣の方向性が出揃っている。技術的な詳細を省くが、在留資格の更新料金から、永住と帰化要件まであらゆる面で厳格化されていき、在日外国人への影響は甚大である。すでに帰化した自分にとって全く関係ない話のはずだが、すごく落胆する。
外国人が「アンウェルカム」というメッセージ
今回の外国人政策厳格化は外国人への締め付けに近く、一部の不良外国人がかけた迷惑ですべての在日外国人を罰するに等しい。SNSを眺める限り、在日台湾人を含めた在日外国人の間に動揺と困惑が広がっているようだ。政策によって手続き上の不便というより、自分たちが歓迎されていない事実のほうがダメージが大きいと推察する。
ただでさえ異国に身を置き、孤独や周りからの不理解と差別に耐えながら過ごしているわけだが、この一件で日本での生活を見切ってしまう人もたくさん出るだろう。元々見えてきた永住の道が遠ざかって不安に陥る人もいると思う。
人口問題は全く解決できていない
日本の少子高齢化問題はとくに解決されそうな目処がなく、日本人の若者は急にみんな積極的に結婚して3〜4人の子どもを作ろうとしているわけではない。経済、インフラと保険制度の現状維持という意味でも外国人に手伝ってもらうことは極めて重要だ。そんな背景から安倍元首相は外国人の受け入れを促進する政策を打ち出した。
外国人人口の増加によって必然的にある程度のトラブル(不良外国人の存在)が避けられないため、これも一種のコストだと私が思う。実務面で不良外国人への取り締まり強化、同化政策(日本語教育の奨励など)を敷けば十分対応できるのではないかと考える。そもそも長い目で見ればわずかなトラブルに過ぎないにも関わらず、安倍氏の後継者だと自称する高市首相の解決策は外国人の受け入れにブレーキをかける形になった。
日本は日本人の思うほど魅力的ではない
私の世代にとって日本はGDP世界2位で、先鋭的なポップカルチャーを有する大国だった。一方で、今の日本は過去の栄光に固執しがちで、イノベーションと付加価値をなかなか生み出せない国に成り下がった。文化面でもかなり優位性を失っている。日本人の若者は今や中国と韓国のソシャゲに夢中で、アニメも隣国に追い越されそうになっている。
日本国籍と日本人が誇りを持つ日本パスポートもさほど人気ない。根拠として、日本国籍の取得が「簡単」とされる旧制度において、毎年の帰化者はわずか9千人前後、多い年でも1万4千人程度しかおらず、外国人の母数に対して非常に少ない。移住を選んだ外国人のうち母国の国籍をキープしたほうが圧倒的に多いとのことだ。
外国人移住者への勘違い
一部の日本人の中で、外国人が日本に居ること自体は「優遇」だと捉える論調もある。ホストがゲストを招いて居てもらう意味では確かに外国人の立場が下だ。しかし、外国人にも選ぶ権利があり、数多くの国の中で日本を選んでわざわざ日本語まで勉強して自分の青春を捧げるわけだから、一種の取引でもある。要するに、契約社員や中途採用みたいなものだ。
人手不足に困るものの、大して給料も出せず、ネーミングバリューと職場環境も微妙なわりに採用基準を上げようとしているというのは今日本政府がやっていることではないだろうか。
