社会人1年目の時に、コロナによる混乱や会社の育成計画にも問題があって、仕事の量はさほど多くなかった。業務時間を使って読書したり、内職したりすることもできて、給料をもらいながら、あまり学生時代と変わらないライフスタイルを維持できていた。
しかし、1年目の終わり頃にコロナ下の体制が落ち着いてきてつに私に次から次へ業務をアサインしてきた。一人暮らしも終わって、生活環境が極めて短期間で急激に変わっている。従来のワークフローはますます通用できなくなってきた。4月からいつくかの改革を進めて少し効果を得られてきた。
■お金がない VS 時間がない
問題の原因は特に新しいものではない。社会人は学生より時間が少ないとのことだ。「真面目な大学生も忙しいよ」と主張する方も多いし、私もそのうちの1人だった。でも実際自ら経験したら、その「忙しさ」はやはり同じ概念ではないと思う。
まず学生の時間は断片的であり、勉強、部活やアルバイトなど、多彩な活動の集合体だ。一方、社会人の時間は比較的に集約されている。活動内容がシンプルで、仕事とプライベートという2語でまとめられる。
学生の時間は社会人より自分がコントロールできる割合が多い。唯一の拘束時間とした講義やゼミも内職可能だし、フルタイムではない。研究と勉強になると、比較的にマイペースで取り組める。アルバイトとサークルは機動的に調整できるから、「しばらく休みたい」、「しない」という選択肢がある。
社会人の一番生産的な時間帯はまず会社に捧げる。一人暮らしだったらまだ余裕があるかもしれないが、その残りわずかなプライベート時間も家族のために使わなければならない。本当に自由に支配できる時間は学生時代より大幅に減る。
学生の時に経済的に豊かではないからどうしても時間よりお金のほうがネックに見える。社会人になってから人生の本質は もはや限られている壮年期に支配できるわずかな時間を どのように有効に配分する「ゲーム」 になる。
■「形式主義」の退場
すでに退官した島根時代の指導教員のB先生に「譲れない一線を設けてそれ以外全部譲ってれ 」という旨の言葉を言われたことある。私は昔ながら、趣のあるライフスタイルに憧れ、最新のものを受け入れたがらないきらいがある。一番代表的な例はオーディオへのこだわりだった。スマホで音楽を聞くことを忌避し、意地でWalkmanを使う時期があった。実際ほとんど違いがないのに、そうした方が「由緒正しい」と思い込んでいた。これから徐々にこの「形式主義」を退場してもらう。
●万年筆とメモ帳を捨て、iPad中心のワークスタイルに
社会人1年目に、私は主に3本の万年筆とB5サイズのメモ帳 で会議に臨んでいた。真剣にメモをしている新入社員を演出 できても、その実態が酷かった 。まずスムーズに会議のペースにおいつけたことはほとんどなかった。そこそこ要点を書いたとしても、殴り書きしたものだから、自分でも読めない時がある。あまりにも意味を感じられなくて、今年度から完全にiPadに移行した。
キーボードは「Smart Keyboard Folio」を使っている。打ちやすくて音があまり立たない。「Magic Keyboard」のほうがもっと打ちやすく、トラックパッドも付いているが、「Folio」みたいに360度開くことができないため、実務上Apple Pencilでメモを取ることができないと考えたほうが無難だ。
ノートアプリはOneNoteをメインに使っている。各デバイスでリアルタイムに同期してくれて助かる。会議や打ち合わせのメモは基本的にiPadで打つことになった。OneNoteはノート機能だけではなく、付箋機能も付いている。Todolistとか直近の注意事項とか、締切を含めて特に気を配るところをそこに書く。単にカレンダーに入れてもまとめて見れなくて全体像を掴みにくい。ただ、Macでは付箋を閲覧できないのは唯一の残念だった。
iPadのWordとPower Pointは機能が不完全ながら、ある程度の実用性が備えられている。応急措置として素早くレポートや発表スライドを作成することは可能だ。作成できたら、Gmailなどのメールアプリで社内アドレスに送ればそのまま使っても良いし、パソコンで少し様式を整えても良いでしょう。
●スマホ作業を許容
これに関してTwitterでもつぶやいたことがあるが、基本的に小学校から20年間ずっとパソコンで作業してきた自分のような価値観が古い人にとってスマホで長文を打つことにどうしても違和感を覚える。しかし、昨今スマホだけでレポートなり、卒論なり、平気に数万字を打てる大学生がたくさんいる。
たくさんの人ができていることは、自分ができるはずがない。スキルというより、先入観や思考の慣性によって縛られていると思う (と思いたい)。試しにスマホで長文を打ってみたけど、たしかにパソコンやiPadなど、ちゃんとしたキーボードで打つより効率が悪いが、そこまで苦労でも言えない。電車に乗る時間など、適宜な作業環境がない時にその時間を無駄せずにマイナーな作業をしたり、ブログを書いたりするぐらいなら十分に生産性を出せる。
前に記載したiPadのOneNoteのすべての機能はiPhoneも使える。極端な例だが、品川駅で歩きながら、片手のiPhoneでZOOMに参加して、もう片手で一生懸命OneNoteにメモを打つ経験があって、スマホ作業の有効性は実務で検証できた。
●ファイルは業務別で格納
パソコンのファイル整理について私は最初そんなに大事にしなかった。雑に「ドキュメント」フォルダーに投げるか、せいぜい担当者別に分けるくらいだった。記憶がまだ鮮明な時ならば、いつでも必要なファイルを引き出せるが、2週間でも経てばおそらく忘れてしまう。先輩が居ればもう一度聞くとなんとかなりそうだけど、1人である業務を担当するようになったら間違いなく話にならなくなる。
先輩がいつか予告なく異動されてすべて経験した業務が自分1人でやらなければならないという最悪な事態を備え て今年度から「業務別」でファイルを管理するようにした。具体的な例として以下のようなフォルダーを作ることだ。
01.ルーチン業務、02.〇〇部門業務、03.✕✕チーム業務… (番号を付けて名前でソートすれば好きな順番で並べてくれる)
これによってその業務に関するファイルは全部一箇所に収納されるから、忘れてしまっても必要な時にそれらのファイルを眺めながらメモもチェックすれば記憶が蘇ってくる。
●作業にストップウォッチ
あらゆる作業にストップウォッチを付けている。ある作業にどれぐらい時間を掛けたかというより、やる気のオン・オフスイッチとしての役割が大事なような気がする。ちなみに、作業時間の可視化によって自分が集中できる時間は思ったよりずっと短かった。1日頑張ったかと思ったら実働時間はせいぜい5時間程度だった。それでも、Twitterを覗いたりして、そういったプチサボりもカウントされている。とはいえ、海外の記事によると、1日仕事に集中できる時間は平均3時間程度だから、合わせて5時間に集中できたらそれはもう生産的かもしれない。
使っている時間管理アプリはaTimeLogger と国産のStudyplus だ。aTimeLoggerは細かくタスクをカスタマイズできて、データのエクスポートもできる。主に仕事で使っている。最大な懸念点は、運営側がすでにこのアプリから手を引いているらしい。これからメンテナンスされるか怪しい。Studyplusは勉強に特化した管理アプリで、主に中高生がターゲットみたい。仕様上勉強に限らず、色んなシーンで使えるけど、当面資格勉強のために使っている。Studyplusのことを教えてくれたのはTwitterのれんさ球菌さん(@streptocoooccus)だった。